お腹いっぱい食べてOK!医師が推薦する「ロカボ食」のダイエット効果と食べ方のコツ

痩せたいけれど、食べたい…!
“食べたい欲求”を満たしながら、スリム体型を実現・維持することができる食事法「ロカボ」をご存知ですか?
お腹いっぱい食べても、痩せることができる「ロカボ食」のダイエット効果と取り組み方を、北里研究所病 院糖尿病センター長の山田悟先生にうかがいました。
目次
「ロカボ」とは?
「ロカボ」は、ローカーボハイドレートの略。緩やかに糖質(炭水化物)を制限することを指します。
糖質は、米や小麦、砂糖などに多く含まれる炭水化物の中で食物繊維を除外したもの。エネルギー源として体内で重要な役割を担う一方、摂取しすぎると血糖値の急上昇を招きます。
血糖値が高まると、体内で血糖値を下げる「インシュリン」が分泌され、糖をエネルギーとして筋肉や臓器などに送りますが、使われない分は脂肪として溜め込まれてしまいます。そのため、食後の急激な血糖値の上昇はインシュリンの分泌量を増やして太りやすい体質を招き、肥満や糖尿病をはじめ様々な生活習慣病のリスクを高めると言われています。
山田先生いわく、ロカボ食はダイエット中に限らず、すべての人に実践してもらいたい食事法。
どんなに健康に自信のある人でも、加齢とともに体内のはたらきが弱まり、30代後半以降は血糖が上がりやすくなります。日頃からロカボ食を意識することで、より健康でスリムな体型を維持しやすくなります。
ロカボ食のポイント
山田先生が提唱する「ロカボ食」は、1回の食事で摂取する糖質の量を20〜40gに抑える食事法。たとえば、おにぎり1個には40〜50g程度の糖質が含まれます。これを1食で半分〜1個程度に抑えるのが目安です。
糖質は体内のはたらきを活性化させるエネルギー源。ゼロにするのではなく、毎食20〜40gはしっかり摂取しましょう。また、食事を抜くとそのあとの食後の血糖値が上がりやすくなるため、“1日3食食べる”ことが大切です。
糖質さえ基準以下に抑えれば、満腹になるまで食べてOK。次にご紹介する糖質が多く含まれる食品の摂取量を抑え、代わりに糖質の少ない食品を積極的に摂取しましょう。
<糖質の含有量が多い食品>
米や小麦、麺類、大豆以外の豆類、芋類、果物、菓子、醸造酒
<糖質の含有量が少ない食品>
肉、魚、大豆、芋類以外の野菜、食物繊維を多く含む食材(糖質の少ない野菜や果物、きのこ、海藻類)、蒸留酒(焼酎、ウイスキー)
手軽なロカボ食は「グラノーラ」
ご飯やパン、パスタ、うどん、そばなどの糖質が豊富な食品の摂取を少なくするとなると、安心して食べられる主食が少なくなってしまいますよね。
そんな場合におすすめなのが「グラノーラ」。たとえば、『カルビーフルグラ』1食分(50g)に含まれる糖質は31.6gとロカボ食の基準内に収まります。また、食物繊維が豊富で血糖値を上昇させにくく、ビタミン・ミネラルなどの代謝を高める栄養素が豊富。グラノーラはロカボダイエットに適した食品です。
そこで、グラノーラをロカボダイエットに活かす、おすすめの食べ合わせをうかがいました。
ダイエットに活かすグラノーラの食べ合わせ3つ
(1)グラノーラ+果物(ココナッツ、オリーブ、アボカドなどに限る)
果物は食物繊維やビタミン・ミネラル類が豊富なため、ロカボダイエットにおすすめの食材。ただし、りんごやいちごなどの甘い果物は糖質の含有量が多いため、注意が必要です。果物を取り入れる場合は、糖質の少ないココナッツやオリーブ、アボカドをチョイスしましょう。
(2)グラノーラ+乳製品(ヨーグルト・牛乳(無調整に限る)
ヨーグルトに含まれる乳酸菌には腸内環境を整えてはたらきを活性化し、便秘や肌荒れを予防・改善する効果が期待できます。また、牛乳にはカルシウムやビタミン類が豊富。どちらも体内を健康で代謝の良い状態に整える効果が期待でき、グラノーラに合わせて摂取したい食品です。
たとえば、『カルビーフルグラ』1 食(50g)に牛乳100ml※1を足すと糖質は36.6g、全脂無糖のヨーグルト100g※2足すと糖質 36.5gとロカボ基準に収まります。
(3)グラノーラ+豆乳(無調整に限るが大豆製品一般がOK)
豆乳には女性ホルモンのはたらきを整えるイソフラボンや代謝を高めるビタミンB群、食物繊維が豊富。肌トラブルの予防やアンチエイジング効果が期待できると言われています。
たとえば、『カルビーフルグラ』1食(50g)に豆乳200ml※3を足すと糖質 37.5g。こちらもロカボ基準にしっかり収まりますね。
ただし、同じ豆類でも、小豆やいんげん豆・ひよこ豆などは糖質が多いので、注意が必要です。
※1 牛乳の栄養成分値/日本食品標準成分表2010「普通牛乳」
※2 ヨーグルトの栄養成分値/日本食品標準成分表2010「全脂無糖ヨーグルト」
※3 豆乳の栄養成分値/日本食品標準成分表2010「無調整豆乳」
しっかり食べて、スリムになれる!
ロカボ食でのダイエットは、糖質の豊富な食品を食べ過ぎないようにすることで、食べられないストレスを抱え込むことなく取り組めるダイエット法。食べることが大好きな人でも無理なく続けることができます。
ロカボ食の実践に運動を加えれば、自然のコルセットである筋肉を発達させてボディラインをキュッと引き締めることが可能。しっかり食べて、引き締めて、健康的でメリハリのある身体を目指してはいかがでしょうか。
【取材協力】
山田悟先生
食・楽・健康協会代表理事 北里研究所病院 糖尿病センター長。食べる喜びが損なわれる糖尿病治療において、いかに QOL を上げていけるかを追求し、 糖質制限食に出会う。著書『奇跡の美食レストラン』『糖質制限の真実』など。
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