不妊症の原因の半分は男性にあった!?男性不妊の種類と原因 | ベルタカフェ

不妊症の原因の半分は男性にあった!?男性不妊の種類と原因

不妊症の原因の半分は男性にあった!?男性不妊の種類と原因

赤ちゃんは授かりものというけれど、いつまで待っても訪れがないと「何か原因があるのかな?」と心配になりますよね。公益社団法人日本産婦人科学会では、『生殖年齢の男女が妊娠を希望し、ある一定期間(1年)、避妊することなく通常の性交を継続的におこなっているにも関わらず、妊娠の成立をみない場合』を不妊と定義しています。

 

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不妊の原因は女性側にあると思われがちですが、実は男性側に原因のある「男性不妊」が半数近くを占めているという調査結果も。そこで、夫が男性不妊だった場合に備えて“男性不妊の種類と原因”ついて知っておきましょう。

 

男性不妊は、精子ができる過程に問題のある「造精機能障害」、精巣で作られた精子の通り道に妨げのある「精路通過障害」、精子を体外に射出できない「性機能障害」の3つが主な原因と考えられています。それぞれの症状と原因について、詳しくみていきたいと思います。

 

 

精子ができる過程に問題のある「造精機能障害」

精子ができる過程に問題のある「造精機能障害」

精巣内で精子を造る機能に問題がある状態で、男性不妊の原因の大部分を占めるとされています。精子は精巣で生産され、“精巣上体”といわれる細い管を通る間に運動能力を得て、卵子と受精できる精子となります。ところが、生産や運動能力獲得過程に異常があると“精液性状低下”といわれる精子の異常が起こり、不妊につながります。

 

<精液性状低下の症状>
  • 奇形精子症:正常な精子が少なく、奇形のある精子の割合が多い
  • 精子無力症:精子の運動率が弱い
  • 乏精子症:精液中の精子の数が少ない
  • 無精子症:精液の中に精子が全く見られない
  • 精子不動症:精子死滅症:精液内に精子は認められるものの、そのすべて(もしくはほとんど)が全く動いていない、もしくは死んでいる

 

主な原因7つ

ホルモン分泌などの内分泌系や精巣の異常が主な原因とみられていますが、先天性のモノから後天性のものまで多岐に渡ります。

 

突発性造精機能障害
どこにも異常が見当たらないにもかかわらず、精子濃度や運動率に問題がある原因不明の造精機能障害。造精機能障害の男性不妊で最も多いとされる原因。

 

精索静脈瘤
精巣から心臓に戻る静脈に滞った血液がこぶ状に膨れ、血液の逆流を防ぐ弁の働きが悪くなることで陰嚢内の温度が上がって精巣の発育不全を起こす。精子は熱に弱いため、精巣内の温度が33.6度を超えると働きが悪くなる。

 

停留精巣
生まれつき、精巣が陰嚢に触知していない状態。精巣そのものの発育不全を伴うため、精子をつくる働きが弱い。

 

精巣炎
細菌やウイルスが入り込んで起こる急性炎症。耳下腺炎ウイルス(おたふく風邪)で精巣炎を併発すると精子をつくる組織がダメージを受け、無精子症になることがある。

 

副性器機能障害・膿精液症
前立腺や精嚢などの炎症で精液中の白血球が増え、精子の運動率を低下させる。

 

抗精子抗体
精子を異物とみなして攻撃し、排除しようとする抗体の影響で、精子の活動能力が奪われる。

 

染色体異常
生まれつき性染色体になんらかの異常がある。X染色体が多い「クラインフェルター症候群」の場合は男性ホルモン値が低く、男性性腺が未熟で精巣の成長遅延精子量減少などになる場合がある。

 

男性器の問題

 

このほか、先天的な男性器の形態異常、ストレス、糖尿病や高血圧などの内科系疾患、タバコや環境ホルモンなども造精機能障害を引き起こすとも考えられています。

 

また、パソコンをひざ上に置いての長時間作業、サウナや日焼けマシンなどによる熱や電磁波の影響、下着による締め付けや長時間のデスクワークで精巣を圧迫することも不妊の原因になりうると考えられています。

 

 

精子の通り道に妨げのある「精路通過障害」

精子の通り道に妨げのある「精路通過障害」

精巣で生産された精子が射精されるまでの通り道に問題があり、体外へ射出されない状態です。精子をつくる過程に問題がなくても、射精に至れないため不妊につながります。

 

主な原因5つ

閉塞性無精子症
精子の通り道となる精管の一部がつまって精子が運ばれず、精液の中に精子がいない。

 

先天性精管欠損
生まれつき精管が備わっていないために、精子が体外へ射出できない。

 

感染症による炎症
結核菌や性感染症が原因で精巣上体や精管が炎症を起こし、精路が細くなったり塞がったりして精子が通過できない。炎症によって精液に混ざった白血球や雑菌が精子を攻撃して死滅させることもある。

 

逆行性射精
精液が内尿道口の閉鎖不全によって膀胱に逆流してしまう状態。生まれつきや原因がはっきりしないことも多いが、糖尿病や脊髄損傷、前立腺などの外科的手術で引き起こされることもある。

 

無精液症
射精感があっても精液がまったく出ない状態。精液自体が作られていないか、逆行性射精になっている場合がある。

 

 

射精ができない「性機能障害」

射精ができない「性機能障害」

勃起しない、射精できないなど性交渉がおこなえない問題が生じている状態です。精子の生産に問題がなくても性交渉自体が成立しないため、自然妊娠が望めなくなってしまいます。

 

主な原因

勃起障害(ED)
十分な勃起が得られなかったり、勃起しても維持できなかったりすることで、性行為が上手くいかない状態。ストレスやプレッシャーなどにより脳から性的な刺激がうまく伝達されない“心因性”、勃起に必要なだけの血液が送り込まれない“器質性”の2パターンの理由が考えられます。

 

<心因性の勃起不全の主な理由>
  • ・なかなか赤ちゃんに恵まれない、子作りのための性交渉など、妊娠に対するプレッシャー
  • ・パートナーを性の対象として見られなくなる
  • ・過去の失敗や劣等感など、性交渉に対する不安、嫌悪感
  • ・極度の緊張
  • ・仕事の疲れや抑圧、人間関係や夫婦関係の問題といったストレス
  • ・うつ病や統合失調症などの精神疾患

 

<器質性の勃起不全の主な理由>
  • ・糖尿病や高血圧症、動脈硬化などの病気
  • ・ホルモンのトラブル
  • ・喫煙や飲酒などの生活習慣
  • ・降圧剤など薬物の副作用

 

射精障害
射精の時間を自分でコントロールできない早漏や遅漏、逆行性射精、刺激が継続的に与えられても射精に至る反射が起きないなど、射精のプロセスに問題がある状態。マスターベーションの刺激が強すぎる、性交時に集中できないなどの理由から膣に挿入したときのみ射精ができない「膣内射精障害」もある。

 

 

最後に

WHO(世界保健機構)の不妊原因調査では、不妊の原因が男性のみ24%、女性のみ41%、男女とも24%、原因不明11%と報告されています。男性にも原因のある不妊は48%に上るため、夫婦で一緒に向き合っていくことが大切。妻や夫どちらかだけでなく、夫婦ふたりの問題として受け止められる環境が望ましいですね。

 

ただ、男性はメンタル面も大きく作用するので、プライドを傷つけずに取り組めるよう配慮してあげることが、赤ちゃんを迎えるための近道です。

 

 

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