お米より太りにくい!スーパーフード「キヌア」の効能&栄養とおすすめレシピ2つ

スーパーフードの1つ「キヌア」は、太りにくいだけでなく、カロリー消費を助ける栄養素がたっぷり。チアシードやバジルシードと同様、食事に加えることで、痩せやすい体質に整えることができます。
日本スーパーフード協会アカデミー副校長の森弘子先生に、キヌアのダイエット効果や取り入れ方のコツ、おすすめレシピ2つをうかがいました。
目次
「キヌア」とは?
薄黄色のつぶつぶが穀物のようにも見える「キヌア」ですが、正体は、紀元前7000年南米アンデス高原原産の、ほうれん草と同じヒユ科植物の種です。栄養バランスに優れ、クセのない味が特徴。サラダやスープにもぴったり合います。
- ● 注目を集める健康食品
- 1990年代にはNASAが理想的な宇宙食の素材として「21世紀の主要食」と評価し、さらには、2013年には国連が「国際キヌア年」を制定するほど。
美容・ダイエット効果の期待できる健康フードとしてだけでなく、食料危機を救う植物としても世界中で注目を集めています。
ダイエット効果の高い、キヌアの栄養素
スーパーフード・キヌアの栄養価は、同じ量の白米と比べると一目瞭然。100gあたりの含有量を栄養素別にまとめてみました。
栄養素(100gあたり) | 米 | キヌア |
タンパク質 | 6.1g | 14.1g |
脂質 | 0.9g | 6.0g |
カルシウム | 5mg | 47mg |
マグネシウム | 23mg | 197mg |
鉄 | 0.8mg | 4.6mg |
ビタミンB2 | 0.02mg | 0.32mg |
葉酸 | 12μg | 184μg |
ビタミンE | 0.2mg | 2.4mg |
食物繊維 | 1.0g | 14g |
このように栄養価の高いキヌアですが、なかでも美容やダイエットに役立つ、女性に嬉しい次の3つの成分を豊富に摂取することができます。
食物繊維豊富な低GI食品
お米の14倍もの食物繊維を含むキヌアは、血糖値を上昇させる度合いを表すグリセミックインデックスが低い(低GI)食材。血中の糖が脂肪に合成されるのを防ぎ、体脂肪を燃焼しやすい状態へ整えるのに役立ちます。
キヌアを主食に加えると、体内のはたらきのエネルギー源(糖質)をしっかり摂取しながらも、太りにくくする効果が期待できます。
代謝を高めるビタミン類
キヌアには、補酵素として糖質や脂質の代謝にかかわるビタミンB2や、細胞の老化抑制・活性化に役立ち、血流を改善して栄養素や老廃物の運搬をスムーズにする効果が期待できるビタミンEも豊富。相乗効果で、代謝のよい、痩せやすい体質へと整える効果が期待できます。
アンチエイジングに役立つ抗酸化成分「サポニン」
フィトケミカルであるサポニンは、抗酸化力が強く、抗菌作用やアンチエイジング効果が期待できる成分。ビタミンEと同様、血行をよくする効果が期待できるため、冷え性改善にも役立ちます。
キヌアからは、ダイエットに役立つ成分はもちろん、体内を健康的で若々しい状態へと整える成分も豊富に摂取できるのですね。
ダイエット効果を高めるおすすめレシピ2つ
キヌアのダイエット効果を活かすには、どのように食べれば良いのでしょうか。基本の調理法と、おすすめレシピをうかがいました。
- ・キヌアサラダ
- 塩と合わせて味付けに使ったり、そのままサラダにトッピング
- ・低GIごはん
- 白米と一緒に炊けば、栄養バランスのよい低GIごはんに大変身
- ・スープ
- スープを作る際に具として入れ一緒に茹でる
- ・雑穀ごはん
- 他の穀物とともに炊いて栄養満点の雑穀ごはんに
- ・揚げ物の衣に
- パン粉の代わりに低GI値のキアヌ衣
今回は、手軽でダイエット効果の期待できる、メインディッシュにもってこいの鶏肉料理と、代謝アップ朝ごはんとしておすすめのシリアルボールのレシピを教えていただきました。
まずは基本の調理法から!
キヌアは茹でても、炊いても、炒ってもOK。様々な料理に活用できるため、飽きにくく、ダイエットを続けやすいのも魅力の1つです。「洗う→火を通して柔らかくする」の2ステップで食べられるため、調理も難しくありません。
- <下ごしらえ>
- キヌアは小粒なので、茶こしや網目の小さいザルを使って2~3回洗います
- <茹でる場合>
- 鍋にたっぷりの湯を沸かし、キヌアを入れて、15~20分茹でる
※キヌアの粒から、白いひげのようなものが出てきて、粒が透明になったら茹で上がり
- <炊く場合>
- 炊飯器で、白米同様に炊く(水加減は、白米と同じ)
- <炒る場合>
-
- フライパンにキヌアを入れて、弱火にかける
- 混ぜながらきつね色になるまで炒る
【鶏むね肉の揚げもの風】
-
そぎ切りにした、鶏むね肉に醤油で下味をつける
-
鶏肉に小麦粉、溶き卵、茹でたキヌアを付ける
-
フライパンにオリーブオイルをまわし入れ、(2)を焼く
揚げずに焼くことでカロリーカットできるだけでなく、中性脂肪を溜め込みにくくするオリーブオイルを使うことで、ダイエット効果が高まります。さらに、キヌアのプチプチ食感を楽しむことができ、食べこたえもUPしますよ。
【シリアルボール】(1人分)
-
茹でて水切りし、冷蔵庫で冷やしたキヌアと、好みのシリアル(オートミールなど)やナッツ類をボールに入れる(合計50g程度)
-
ヨーグルト(大さじ1〜2)とはちみつ(大さじ1〜2)をかける
-
好みのフルーツをトッピングする
腸内の善玉菌を活性化させるヨーグルトには便秘改善やデトックス効果が、ビタミン・ミネラルが豊富なフルーツには体内の消化・吸収のはたらきを高める効果が期待できます。混ぜて、のせるだけで、手軽に食べられるため、忙しい朝におすすめです。
最後に
味付けやトッピングとしていつもの料理に加えるだけで手軽にダイエット効果をプラスできるキヌアは、忙しい毎日にも取り入れやすいですね。アイディア次第で様々な料理に活用できるので、ぜひ楽しみながら毎日の献立に代謝アップメニューを増やしてくださいね。
【取材協力】
森弘子(もりひろこ)さん
日本スーパーフード協会。スーパーフードアカデミー副校長。スーパーフードマイスター、スポーツスーパ ーフードマイスター、ボディメイクトレーナーとしても活躍。→スーパーフードマイスター資格取得にご興味がある方はこちら
【この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます】
>> ダイエットにも美肌にも!スーパーフード「アサイー」の効能とレシピ3つ
>> 楽しく水分補給!デトックスウォーターのダイエット効果と作り方