「なんで気づいてくれないの?」男女が衝突してしまう原因とは?

男と女の喧嘩にはさまざまな理由や経緯がある。
しかし、たいてい男性はその原因など知る由もない。
「いったい何を怒っているんだ?」
「なんでそんな大事件になるんだ?」
こんなふうに男はいつだって機嫌を損ねている女に辟易している。
女からしたら勝手に怒っているわけではない。女にとっては、「私の怒りの原因」を作ってるのはまさに男であり、男がそこに至るまで “まるで気づかない” ことに腹を立てるのである。
男:「なんでそんなに機嫌が悪いんだい?」
女:「言わなきゃわかんないの? それぐらい察してよ!」
男:「???」
目次
女は空気を本当に読めるが、男には空気を読むことなど不可能
女性というのは、赤ちゃんやまだ言葉で伝える能力のない幼児が何を訴えようとしているのか、どうして欲しいのかを的確に判断できる。女性は表情や泣き方や泣き声だけで即座にそれを察することができるのだ。
太古の時代から子供を守り育てることが役目であった女性はシグナルやサイン、つまり非言語的表現を読み取るのことに長けており、非言語表現を用いてコミュニケーションを図るのがうまいのである。
私たち女性は、赤ちゃんだけに対してだけでなく普段からこの非言語的表現、つまり言葉以外のところから情報を読み取り相手の望むことや本心を想定し、推測している。
その人の表情・仕草・姿勢・視線・身振り・手振り・ジェスチャー・声のトーン・声の大きさ・言葉の抑揚……などから相手の気持ちを推し量り、相手の気持ちや状態に気づくことができる。
これこそ「人の気持ちが読める」「空気が読める」ということなのだ。
女が送る非言語のサインに男は気づかず、気持ちは伝わらない
合コンや飲み会、女子会においても「空気が読める」は重要であり、これができない人間は二度と誘われなくなることもある。
女はこの非言語的表現を受けとるのも得意だが、自分が送ることも好きだ。だからついつい男にもそのサインを送ってしまう。この、言葉を使わない手法で男を誘うこともあれば、ある時は悲しみや怒りや不満を訴えたりと……自分の思いや感情を表現しているのである。
しかし、残念なことに男はこのサインには気づかない。
女からしたら言葉以外の方法でこんなにも自分の状態や情報を提供しているのにもかかわらず、女の送り出す合図は男性には全くわからない。
男性にとって、相手の表情や雰囲気から感情を察することや気持ちを読み取ることなど神業なのである。
「人の心を読む?」
「だって俺、透視力ないし」
「俺は占い師じゃないから」
非言語表現に敏感な女性はすぐに相手の異変やパートナーの浮気に気付くが、男性が女性の異変や浮気には気づきにくいのも頷けるだろう。
たいてい男性が気づいたときには時すでに遅し。もう女性の身も心もここにあらず……というところまでいってしまっているのだ。
三行半をつきつけられるまで男性は女性がそこまで悩んでいたことや深刻な状態に陥っていたということを知らない。男性は決まってこう首をかしげる。
「まったく気づかなかった」
「そんないきなり!!」
「いったいどうして?」
女性からしたらいきなりなどでない。そこに至るまでSOSのサインを出し、助けを求め、常に信号を発信し続けてきたゆえの当然の結末なのだから。
男の “気遣いセンサー” が働くのは仕事上だけ
「全然気づかなかった」……これは男という生き物が人の思いを推測したり想像することが苦手で、空気を読むことも相手の感情を読むことが不得意だからだ。
女性は四六時中読み取りセンサーが作動しているが、男にはこの敏感な相手の気持ち読み取りセンサーなど備わっていない。
もしそれが機能するとしたら、営業先でクライアントとの商談のときか、上司に高い評価を受けたいときなど仕事上だけ。プライベートでは適応しないし、その “気遣いスイッチ” は入らないのだ。
就業時間が終わり、家に帰ったら自動的にそのセンサーは「休め!」となり、彼女や家族に対してはそのスイッチをオフにする。
女性からしたら男性のその切り替えスイッチなど知るよしもない。
女性は自分が常にできていること、女性の当たり前を男性にも求めるのだ。
「それぐらい察してよ」
「ちょっとは気づいてよ」
しかし、男性にはちっとも通用しない。
男性からしたら、
「そんなの言わなきゃわかんないよ」
「そんなこと全然言ってくんなかったじゃないか」
……と衝突することとなる。
それを聞いた女性はさらに爆発することとなる。
「そんなことイチイチ言わなきゃわかんないの?」
「こんなこともわかんないの?」
「キーッ(怒)」
男性は怒られている理由などてんで思いつかず、ますます女というものがわからなくなり頭の中は「???」で埋め尽くされる。
「なんで勝手に怒ってるんだ?」
そう、彼らからしたら彼女や妻を怒らすことなど何もしていないのだから。
男が気づかないのは、あなたを「愛していない」からではない
女性にとっては男性の “気づかないこと” “無神経さ” が怒りの原因だとしても、男性にとっては気づかないことは決して悪ではないし、鈍感なことで責められても対処のしようがないのである。
空気を読んでほしい、もっと気遣って欲しい。私が言ってから動くのでなく言わなくとも動いて欲しい……など男性には土台無理な願い。
女は「それぐらい言わなくともわかってほしい」し、そしてそれを察してもらえなかったり気づいてもらえないと「私を愛してないのね」「愛情がなくなった」などと落胆するが、落胆する必要などないのだ。
生まれつき非言語能力に乏しく、もともと気持ち読み取りセンサー機能が高精度でない男性にガッカリしたり失望するのは時間の無駄なのである。
アナタの気持ちを察することができない、気持ちを読み取れないのは決して「愛がない」からではない。
それは彼が男だから、なのである。
男性が「何もしない」「動かない」「気づかない」ことにモヤモヤし腹を立てるより、やって欲しいこと、してもらいたいことなど具体的に伝え、お役目を与えることが互いのイライラを減らす最適な方法なのだ。