血糖値コントロールでダイエット!「秋太り」を防ぐ生活のコツ

暦は秋にさしかかっても残暑が長引き、夏バテのような疲労感を感じている人も多いのではないでしょうか。
体内のはたらきが低下している「夏バテ」状態のまま秋を過ごすと、体内に体脂肪を蓄積しやすく、「秋太り」を起こしやすくなります。
秋太りを防ぐカギは、食事後の血糖値コントロールにあります。今回は、医学博士の池谷敏郎先生にうかがった、生活習慣の工夫で血糖値をコントロールして秋のダイエットを成功へと導くコツをご紹介します。
目次
「夏バテ→秋太り」を招く生活習慣 チェックリスト
暑い日々に陥りやすい、次のような生活を送っていませんか? 一つでも当てはまる場合は、秋太りしやすい状態になっている可能性があります。
- □暑くて食後は体を動かさないことが多い
- □1日のうち8時間以上、冷房の部屋で座っていることが多い
- □缶ビールを毎日2本以上飲む
- □冷たい麺類だけで食事を終らせてしまうことが多い
- □食後にアイスクリームなどの甘いものを食べることが多い
- □1 日にとるカロリーのうち、6割以上を「1回の食事」でとっている
- □食後、眠くなることがたびたびある
- □寝苦しくて睡眠不足・寝不足になっている
「夏バテ→秋太り」が起こるワケ
それぞれのチェック項目は食生活の乱れや運動不足、睡眠不足による特徴を示しています。これらにあてはまると秋太りを招きやすくなるのは、次のように血糖値をコントロールするはたらきが弱まるからです。
食生活の乱れ
猛暑が続くと、糖質の多い清涼飲料水や冷たい麺類に食生活が偏りやすくなります。これらの摂取が多いと、摂取する栄養素が糖質に偏り、血糖値が急上昇しやすくなります。
運動不足
外が暑いと部屋でじっとしてしまいがち。運動不足の状態が続くと、食後に血糖値を急上昇させやすくなったり、血糖値を下げるはたらきが低下したりします。
睡眠不足
睡眠時間が短いと、満腹ホルモン『レプチン』の分泌量が減り、空腹ホルモンの『グレリン』が増加します。その結果、食べ過ぎを招きやすく、血糖値の急上昇を引き起こします。
食後の血糖値の過度な上昇や、その反動で生じる低血糖は、眠気や倦怠感を引き起こし、夏バテのような疲労感を招きます。
血糖値を下げるはたらきを担う「インスリン」には、体内の余分な糖を脂肪に変えるはたらきもあるため、血糖値を急上昇させるとその分、体内に脂肪を蓄積しやすくなります。
秋太りを防ぐ血糖値コントロールのコツ3つ
1.食事を「立食スタイル」に
池谷家では、食事を軽くすませたいときに、キッチンカウンターでの「立食スタイル」を選んでいるそうです。脚の筋肉を使う、ちょっとした運動になり、急激な糖の吸収を抑制につながります。また、食べている間から糖を燃やすことができるため、食後血糖対策にぴったりです。
2.食後血糖の急上昇を抑える食材を取り入れる
食後血糖の急上昇を抑制する効果が期待できる「まいたけ」や、水溶性食物繊維の豊富な「ごぼう」「おくら」「なめこ」などを積極的に取り入れましょう。
3.食後1時間以内に、「3センチ大股歩き」を
食後に体を動かすことで、糖の吸収を緩やかにし、血糖値の急上昇を抑える効果が期待できます。
個人差はありますが、血糖値が上昇するピークは食後30〜60分。筋肉の70%は下半身に集まっているため、歩くことで効率よく運動量を増やすことができます。
いつもより3センチ大股で歩くことで、短時間より多い運動量を確保することができます。
最後に
食事の方法を見直したり、歩行時の歩幅を変えたりと、実践しやすいものから取り入れることで、生活習慣を改善しやすくなります。ぜひ、日々の生活の工夫で血糖値のコントロールをスムーズにして、秋太りしない身体を実現してくださいね。
池谷敏郎(いけたに としろう) 先生
医学博士・池谷医院院長。東京医科大医学部卒。東京医科大学循環器内科客員教授、日本循環器学会循環器専門医。 血管に関する第一人者として、テレビや雑誌、ラジオなど、メディア出演多数。今、最もメディア出演が多い医師。ベストセラー書籍に『人は血管から老化する』『老けない血管になる腸内フローラの育て方』、最新刊『かくれ高血糖が体を壊す』がある。
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