おなかの赤ちゃんへの影響は? 妊婦の梅毒について知っておこう | ベルタカフェ

おなかの赤ちゃんへの影響は? 妊婦の梅毒について知っておこう

おなかの赤ちゃんへの影響は? 妊婦の梅毒について知っておこう

おなかの赤ちゃんへの影響は? 妊婦の梅毒について知っておこう

 

妊娠が判明すると、血液検査で貧血や肝機能、感染症などを調べます。

そのひとつに「梅毒」がありますが、なんとなく「昔流行った怖い病気」といったイメージはあるものの、梅毒について詳しく知っている妊婦さんはそれほど多くない様子。でも、今でも一定数の妊婦さんに陽性反応が見られるため、検査項目に加えられているのです。

 

そこで、「梅毒」がどんな病気なのか、赤ちゃんにどんな影響があるのか、もし陽性だったらどうすればいいのかなど、妊婦さんの梅毒についてお話したいと思います。

 

 

梅毒ってどんな病気?

梅毒とは、性行為を通じて移る性感染症のひとつです。「梅毒トレポネーマ」という病原体が皮膚や粘膜の傷から体内に侵入し、血液を通じて全身に広がります。なお、口周辺に傷があると、キスだけで移ることもあります。

 

梅毒に感染すると段階的に症状が現れます。

第1期(約3週)

感染部位に硬いしこりができたり、脚の付け根あたりのリンパが腫れたりします。

第2期(約3ヶ月)

全身にバラ疹という赤い斑点ができ、ただれた表面から分泌物が出る扁平コンジローマという丘疹ができます。発熱をともなうこともあります。

第3期(3年以上)

皮膚や骨、内臓などにゴム腫というゴムのような腫瘍ができます。

第4期(10年以上)

大動脈瘤や大動脈炎、脊髄ろうなどの症状が起こり、歩行困難や脳障害などを引き起こすこともあります。

 

第2期あたりで気づく人も多いようですが、初期は痛みがなく、症状も数週間で自然に消滅していくので、感染に気付かない人がほとんど。そのうえ感染から2年ほどは感染力が強いため、知らずに他人へ移してしまう恐れがあるのです。

 

 

梅毒の赤ちゃんへの影響

通常は性行為で感染する梅毒ですが、妊婦さんが梅毒に感染していると胎盤を通じておなかの赤ちゃんにも感染します。妊婦さんが第1期、もしくは第2期で治療を受けていない場合や、治療を受けても妊娠34週を越えていた場合、おなかの赤ちゃんへ感染する確率は40~80%と言われていて、決して低い数字ではありません。

梅毒の赤ちゃんへの影響

おなかの赤ちゃんが梅毒に感染した場合、次のようなリスクが考えられます。

  • 流産
  • 早産
  • 死産
  • 子宮内胎児死亡
  • 子宮内胎児発育不全
  • 低出生体重児

 

また、出産へ至った場合でも、赤ちゃんが梅毒に感染している場合は「先天性梅毒」として、赤ちゃんに次のような症状が現れることがあります。

 

早発性先天梅毒

生後数週間から2~3ヶ月で骨膜炎や骨髄炎、発疹、全身のリンパの腫れ、手足の骨の炎症などを発症

 

遅発性先天梅毒

7~14歳ころに、上前歯の変形、実質性角膜炎、内耳性難聴、中枢神経障害などを発症

 

なお、先天性梅毒は、日本国内だけでも1999年4月から2008年7月の約9年間で54例の報告があったそうです。

 

 

梅毒の検査方法

梅毒は妊婦検診の検査項目に入っているため、きちんと受診していれば、必ず初期の段階で検査をおこないます。検査は、梅毒に感染することで作られる抗体を検出する方法が用いられますが、抗体の種類によって主に2パターンがあります。

梅毒の検査方法

STS検査

脂質抗原に対する“リン脂質抗体”を検出する方法。感染後2~4週間ほどの比較的はやい段階でも陽性化するので、早期診断が可能。ただ、リン脂質抗体は膠原病や慢性肝疾患など梅毒以外の病気でもつくられるため、偽陽性になることもある。

 

TP検査

梅毒の病原菌そのものに対する特異的抗体である“TP抗体”を検出する方法。梅毒以外の病気で陽性反応が出ることはないが、梅毒感染後4~6週間ほど経たないと抗体がつくられないため、早期診断に適さない。また、一度陽性になると、治療が終わった後でも陽性反応が持続する。

 

どちらにもメリットとデメリットがあるため、2つを組み合わせた結果から判断することが多いようです。

 

 

妊婦検診の梅毒検査で「陽性」といわれたら

検査結果で陽性反応が出たら不安になってしまいますよね。でも、梅毒トレポネーマは抗生物質で治療できるので、主治医の指示に従って正しく薬を服用してください。

 

主に用いられる薬は「ペニシリン」で、これは胎盤や血液を通じておなかの赤ちゃんにも届き、ママとおなかの赤ちゃんを同時に治療することができます。

 

薬の量や期間は症状によって異なりますが、感染から時間が経っているほど、服用期間も長くなることが多いようです。

 

治療後は、症状の持続や再発がないか、定期的にSTS検査をおこなって経過を見ます。また、ペニシリン以外の抗生物質が用いられた場合など、出産後の赤ちゃんに先天性梅毒がないか検査をして、必要があれば治療をおこなうこともあります。

妊婦検診の梅毒検査で「陽性」といわれたら

早期に治療すれば、かなり高い確率で先天性梅毒を予防できるといわれているので、まずはきちんと検査を受け、適切な治療を受けるようにしましょう。くれぐれも自己判断で薬をやめるなどはしないでくださいね。

 

また、妊娠初期の検査で陰性でも、検査時感染してから日が浅かったり、検査後に感染したりして、のちに陽性反応が出ることもあります。

 

そのため、感染の心配がある場合は、妊娠後期などに改めて検査をおこなうと安心です。また、梅毒は性感染症の一種のため、検査は夫婦そろって受けることが望ましいでしょう。

 

 

最後に

ペニシリンが普及してから梅毒の患者数は減少していましたが、国立感染症研究所によれば、2016年には42年ぶりに過去最高感染者数を記録し、男女合わせて4千人を超える報告が上がっているとのこと。

 

2017年は3月までで1,015人と、昨年を上回るペースで感染報告が上がっているそうなので、決して「昔の病気」ではないことがわかりますよね。

 

ただ、早期に適切な治療を受ければ妊娠継続やおなかの赤ちゃんへ影響するリスクはとても低いので、まずはきちんと検査を受けることからはじめましょう。

 

 

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